警察に関する雑学『何が一番のストレスなの?』
「警察官は常に犯罪者と接しているから強いストレスが掛かる仕事なんだよね!?」
「警察組織は上下関係が厳しいからストレスも凄いんだよね!?」
等と警察未経験の大人はよくいいます。
では本当にそれが、警察官にとって強いストレスなのでしょうか?
そこで今回は
『警察官にとって何が一番ストレスなの?』
という内容を元警察官の私が答えます。
この記事を読む事で
◎、警察官のストレスの原因に関する雑学を知り、雑談に使えます。
◎、貴方自身がもしも思い当たる節があったら、自分自身を見直すキッカケになります。
◎、思い当たる人物が見直すと助かる命も増えます。
それではそんな警察官のストレスの原因を見て行きましょう!
警察に関する雑学『何が一番ストレスなの?』
何をストレスに感じるかはもちろん個人差やその時の状況等によって違いはあります。
しかし、常態的に、ストレスの土台となっているのは
『自称善良な市民の存在』
です。
大きくタイプ分けすると3タイプあります。
① 「警察官はこうあるべきだ!」
② 「私は警察に協力してやっている」
③ 「善良な市民に声を掛けるな」
です。
それぞれのタイプをもう少し詳しく見てみましょう!
<① 「警察官はこうあるべきだ!」>
これが一番多く、一番迷惑でストレスです。
このタイプは、その人の中にある
「警察官はこうあるべきだ!」
を押しつけて来るタイプです。
例えば、こんな苦情を言ってきます。
「警察官がお店で買い物をしていた!」
これは消防署員に対して同じ苦情が話題となりましたよね。
他にも
「警察官が若者に優しく注意をしていた!厳しく注意をしろ!」
これは駅前で集まって騒いでいる若者を注意する方法に対しての苦情ですね。
必ずしも怒鳴りつけるのが良いわけではありませんが、
「怒鳴ったり、武力的に警察官の威厳で解決しろ!」
という考えが強いようなんですね。
このタイプが一番多いと共に、一番社会的に損害を出しています。
何故なら、彼らは必ず
『110番で苦情を言ってくる』
からです。
110番は
「今まさに強盗に追い掛けられています!」
のような切迫した緊急状態のとき専用回線です。
私のいた県警だと
30秒に一回110番通報が入り続けている
くらいの件数です。
受信オペレーターも無限じゃありませんので、直ぐに受けられない通報もあり得ると思います。
もしも、この苦情のせいで命を落としてしまう人がいたら?
実際にそれはあり得るわけですね。
だから一番害がある自称善良な市民なんですね。
警察官は常に110番通報を聞いていますので、それによる不具合も見えています。
だから余計に強いストレスを感じるんですね。
<② 「私は警察に協力してやっている」>
このタイプは
「私は警察に協力をしてやっているんだぞ!」
と何かを要求したり、見逃して貰おうとするタイプですね。
例えば、私が実際に言われた文言を紹介すると、細い道で歩行者に車が接触した事故現場で
「私はお前のような若造が生まれる前から車の運転をしていて、無事故無違反だったんだ!長年安全協会に協力して来て、優良運転手として表彰もされた人間だぞ!そんな私とこんな歩行者と、どっちの言う事を信じるんだ?今後は協力しないぞ!私のような協力者をお前一人のせいで失っても良いのか?」
明らかに歩行者の手は赤くなっていましたし、車にも軽微ですが凹みがありぶつかったのは明らかでした。
余談ですが、私は普通に
「そんな協力者はむしろ警察としても要りませんので、どうぞご自由に辞めて下さい。私のような若造が生まれる前の時代はそれが通用したそうですが、今の時代はそれで見逃す方が大問題です。私の名前を出して苦情を入れて貰って構いませんよ。」
と伝えて事実に基づいた事故処理をしました。
これはとても不快でしたね。
でも取り締まりの現場等でもたまにいます。
<③ 「善良な市民に声を掛けるな」>
このタイプは
「私に声を掛けるな!」
というタイプです。
例えば、職務質問のときに
「他に悪い事をしている奴らは幾らでもいるだろう!なんで何もしていない善良な市民の私に声を掛けるんだ!?」
という感じの事を言ってきます。
こちらからすれば
「その悪い奴らを捕まえるための手段が職務質問なんだよ!」
という話なのですが、感情的になっているだけなので言っても意味はありませんからね。
このタイプは自分自身のことを
「善良な市民」
と言いたがりますね。
感情論なので面倒で疲れますから、ストレスになります。
犯罪者等と接することはストレスじゃないの?
犯罪者と接することもストレスではあります。
しかし、自称善良な市民と比べると考慮に入れる程ではありません。
拳銃事案とか刃物事案といった命の危険を感じる現場では流石に強い緊張状態になります。
しかし、日常的に接する犯罪者はむしろ
『癒し』
にすらなり得ます。
なぜなら、犯罪者の彼らは自称善良な市民と違って
「いつも大変ですね。お疲れ様です。」
「私のせいですみませんね。休日出勤させられていますよね?いつもありがとうございます。」
のように、警察官を労わったり、感謝の言葉を掛けてくれるからです!
警察官も人間なので、批判・否定をしてくるだけの人よりも、理解して感謝してくれたり、労ってくれる人の方が良いですからね。
たまに被疑者と仲良くなって処分される警察官がニュース等でも話題になりますが、
「ダメだろう!」
と思いつつも、正直気持ちは理解できます。
上司からのストレスに関しては、民間でも、警察でも、どこでも同じです。
「縦割り社会だから民間よりも酷いだろう」
は特にありません。
民間だって酷いところは普通に酷いですからね。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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